[書評]違った意味で人生を変える南の島々。

2016「読者感謝大忘年会」 「”裏”があってもいいじゃないか!」-高城剛単独トークライブ- の会場のみで販売された、違った意味で人生を変える南の島々。通称「裏本」を手に入れたので、レビューします。




どうやって手に入れたのか

このトークライブは2016年12月2日に両国国技館で開催されました。
私はその時フィジーに居たので、トークライブにいくことはできませんでした。
では、会場限定で発売された本をどうやって手に入れたのかといいますと、もちろんヤフオクです。

高城剛氏は、

数量限定で、今後一切増刷の予定もございません(本書の転売等を行うなことを
推奨いたしませんが、それこそ、この時代の「裏」なのかもしれません)。

と言っていますが、転売をすることでトークライブの費用+αぐらいは賄えるよという表現にも聞こえます。

いずれせよ、この本はオークションでかなりの数が流通しており、3500円〜10,000円ぐらいで取引されています。
私がいくらで落札したかは秘密です。

本の外装

違った意味で人生を変える南の島々。
外装は色々なサイトでも紹介されているので、見たことがある方も多いかもしれません。

違った意味で人生を変える南の島々。
裏はこのようになっています。

違った意味で
人生に必要なのは
iPhoneと
勇気と
サムマネー。

という標語がかかれています。

違った意味で人生を変える南の島々。
非売品です。

中身

違った意味で人生を変える南の島々。
表紙をめくると地図になっています。

違った意味で人生を変える南の島々。この本を出品した人が押したと思われるスタンプが押してありました。

違った意味で人生を変える南の島々。
この本の最大のポイントは、本の中に小さな本が入っているというところです。

違った意味で人生を変える南の島々。
このような感じで本を取り出せます。

違った意味で人生を変える南の島々。
小さい本が入っていた部分はダミーになっています。スパイみたいですね。

違った意味で人生を変える南の島々。この部分には、パスポートや金塊を入れるのだそうです。
大きい方の本は、最初と最後に数ページ、真ん中にこのパスポート兼金塊入れがあるだけです。

違った意味で人生を変える南の島々。
本と、中に入っていた小さい本を比べてみました。

小さい本の中身

詳しくは述べることができませんが、一般的には訪れるべきでない島の情報が書いてあります。

違った意味で人生を変える南の島々。
マジュロ環礁について

違った意味で人生を変える南の島々。
見えそうで見えない、ギリギリの墨消しです。

まとめ

この本を読む、読まない関わらず、この本に書いてある島に行こうと思う人はかなり限られており、この本に書いてある情報が必要な人はほとんどいないと思います。
ただ、このような場所が地球上にあるんだという事と、このような本の売り方があるんだという事を知るのに良い教材となりました。

[書評]Life Shift 一生公務員という生き方は危険(元公務員の意見)

Work Shiftの著者の最新著書Life shiftを読みました。

今の日本では100歳まで生きる人が50%超となるとみられています。ですので、人生80年という考えは捨てて、今までより20年長い100年という時間を見据えて人生設計をする必要があります。

「大学卒業 → 公務員 → 引退 という人生が最も安泰」と考えていませんか?
そのように考えている人は非常に危険だという事を、元公務員の視点から伝えたいと思います。




マルチステージという行き方

団塊の世代ぐらいまでは、教育(20年〜25年)、仕事(35年〜40年)、引退(20年)という3ステージで生きていくことができた(あるいは逃げ切れた)のですが、団塊の世代以降の世代は「教育」ステージで身につけた能力は急激な変化により次第に時代遅れとなってしまい、2ステージ目を全うできない、もしくは今までより長い「引退」ステージで資産が枯渇してしまう可能性があります。

そこでLife Shiftで提唱しているのは、マルチステージという生き方です。

自分というのアイデンティティを確立し、仕事のステージにはいっても再び教育のステージ移ってスキルに再投資したり、今までレクリエーション(娯楽)に使っていた時間をリ・クリエーション(再創造)の時間につかうことで、今までより長い人生が苦痛なものではなく、より意味のあるものになるというものである。

教育のステージ → 第1の仕事 → 再投資(スキルの学び直し) → 第2の仕事 → 再投資 → 第3の仕事 → 引退

という生き方です。

引退のステージは80歳ごろとなり、場合によっては80歳でもスキルを活かして働くこともできます。
80歳になってまで働きたくない!と思っている人もいるかもしれませんが、80歳以降は収入にこだわらず、「やりがい」や「生きがい」、「人から求められる仕事」をすることが良いです。

公務員がいかに危険か

この本を読んで感じたことは、今まで「安定」の代名詞であった公務員が非常に危険なものであると感じました。

 

スキル面

公務員の場合、退職金が多い、年金が手厚いなどの理由より、60歳または65歳の定年を無事に迎えたら勝ちという考え方があると思います。確かに現時点において定年を迎える人は当てはまるかもしれません。

しかしまだ現役世代の人は、このままだと65歳引退時に何もスキルがない。社会では使えない人間になっている可能性があります。

 

経済面

65歳の定年から100歳で死ぬまで35年間あります。 貯蓄を食いつぶし、年金だけで生活するには長すぎ、資産がそこを尽きる可能性がある。

また、世間が公務員を見る目は厳しく、真綿で首を絞められるように徐々に給与や退職金がカットとなっていきます。
35年間を貯蓄、年金、退職金だけで頼っていくには、生活レベルをかなり下げなくてはなりません。

 

年金

公務員の特権共済年金ですが、厚生年金と統合されることにより、公務員の年金メリットが薄くなってきています。
年金の財源が年々厳しくなっていくにつれて、共済年金はより厚生年金と同等のものに近づいていくでしょう。

 

日本破綻

みなさんもご存知の通り、日本は借金大国です。
日本がギリシャのように破綻し、公務員に給与が支払われず、収入がなくなる可能性も大いにあります。

 

国家、自治体に依存しすぎ

人生のステージの選び方などは、育児休暇などの面において政府の方針に左右されがちです。
100年ライフという長い人生をおくるにあたって、公務員は政府の方針だけでなく、給与や就業規則などすべて政府や自治体に依存しています。
この点において民間企業に比べ、リスク分散ができていません。

 

公務員が生き残るには

貯蓄比率

今のうちに貯蓄比率を上げる。月収の20%ぐらいを貯蓄する事を目標にすべきです。

 

投資

投資して有形資産をふやしておく。インフレ率+3%以上を目標としたいところです。副業規定がありますが、投資は副業では無いので問題ありません。

 

スキルを身につける

65歳以降でも働けるスキルを身につけておく必要があります。その他、65歳以降にお金を使わない生活(田舎暮らし、畑を作るなど)を選んでも良いかもしれません。

 

無形資産

余暇をつかって、働くためのスキルだけではなく、無形資産(本職の看板抜きで付き合える人間関係など)を作っておく。
定時で帰れる公務員は特に、この無形資産を築く時間に使いましょう。テレビをみてお酒を飲んでいる暇はありません。

 

まとめ

元公務員の視点から、Life Shiftの本の内容を交えて、一生公務員という生き方は危険という記事を書いてみました。
段階の世代ぐらいまでは変化が緩やかだったので、まだ3ステージ(教育、仕事、引退)の生き方でも逃げ切れましたが、もうそのような時代は終わりました。
その兆候は「下流老人」という言葉が示している通り、すでに現れ始めています。

定期的に自分に再投資し、スキルを磨いて行かなければAI(人工知能)に仕事を奪われてしまいます。
65歳で引退し、乏しい財産を切り崩しながら生活し、長生きすることが苦痛である。そのようなことにならないよう、今から準備しておきたいですね。